アイソトニックとハイポトニックの違い

いつもお世話になっております<(_ _)>
7月もどうぞよろしくお願いいたします!

今年は史上最速の梅雨明けでしたね!

僕は夏派なのでうれしい限りなのですが、熱くなってくると熱中症が問題です。
熱中症対策などに水分補給が大事とか誰でもわかってますので今更ですが、スポーツドリンクなどのアイソトニックとハイポトニックの違いなど理解されてますか?スポーツドリンクが「甘い」のは意味があるんです。
汗に微量のミネラルなどが含まれるのもご存じだと思います。

普通の汗(エクリン汗)の成分は、99%が水で、残りの1%に乳酸や尿素、塩分などが含まれています。汗の成分バランスは、季節によって微妙に異なり、春先~夏にかけては、ナトリウム、カリウムなどの含有濃度が少し高くなります。約99%水分   約1%ナトリウム、塩素、カリウム、カルシウム、重炭酸、アンモニア、尿素乳酸

↑を見るとやっぱり汗と共に塩分などのミネラルが失われていくのがわかります。

ナトリウムは大部分が血漿や組織間液といった細胞外液に含まれており、食塩、リン酸塩、炭酸水素塩として存在しています。生理機能として細胞外液の浸透圧の調節、体液pHの調節、水分代謝、神経の刺激、筋肉収縮に関わっています。発汗や軽度の脱水症の場合には、細胞外液が主に喪失するために、水分もナトリウムイオンも喪失します。

この水分補給をより効率よく行うためにスポーツドリンクは有効なのもわかるのですがなぜか甘い!
てか無駄に甘い気がしませんか?
飲み続けると口の中がベタベタする感じが苦手という方もいますよね。スポーツドリンクに含まれる塩分はわかるけど糖分何のために入ってるの?って感じがしませんか?

アイソトニック飲料とは

まずアイソトニックとは「等張液」という意味のことで、スポーツドリンクにおけるアイソトニック飲料とは、ヒトの安静時の体液と同じ濃度の飲料ということになります。アイソトニック飲料を選ぶメリットは次の2つです。1.安静時においては同じ浸透圧のため吸収が速い2.糖質が多く含まれていてるので、長時間の運動のエネルギー源になる安静時においては体液と同じ浸透圧のため、水分・糖分・塩分がバランスよく吸収されます。しかし、発汗により塩分が多く排出されると体液の浸透圧は低くなるため、運動時には水分の吸収スピードは少し遅くなります。

ハイポトニック飲料とは

ハイポトニックとは「低張液」という意味のことで、ハイポトニック飲料とはナトリウムや糖質の濃度が低めで、ヒトの安静時の体液よりも低い浸透圧の飲料のことをいいます。そのためハイポトニック飲料には次のメリットがあります。1.運動による発汗で、体液が薄くなっている状況おいては水分が腸管で速く吸収される2.糖分が少ないためカロリーが低く、減量時の飲料に向いている運動して汗をかくと体液の浸透圧は低くなっているため、アイソトニック飲料よりもハイポトニック飲料の方が水分が速やかに吸収されます。また水分補給をしてすぐ運動を再開した際、お腹にタポタポと水が溜まっている感覚を覚えたことは誰しもあるのではないでしょうか?浸透圧の理論でお伝えしましたように、適量の糖質は水分の吸収を促進する効果があるのですが、一方で糖質濃度が濃いほど胃での滞留時間が長くなるのです。発汗量が多い時期にはエネルギーよりも水分補給を優先した方がよいので、糖質がやや薄めのハイポトニック飲料の方が適しているといえるでしょう。また、熱中症や感染症など激しい脱水のときに推奨されている「経口補水液」も、浸透圧が低めに設定されていますのでハイポトニック飲料の部類にあたります。

脱水の種類

脱水症とは体液が奪われる現象で、軽度の脱水症では細胞外液が主に喪失し、重度になるにつれて細胞内液も喪失していきます。軽度の脱水では不足した水分は細胞内液からの移動により補われるために、見かけ上のナトリウムイオン濃度は変化がないか(等張性脱水)、移動した水分量が多くナトリウムイオンが希釈されて低ナトリウム血症となります(低張性脱水)。しかし、重度の脱水症では細胞内液からの水分移動が間に合わなくなるために、相対的にナトリウムイオン濃度が増加し高ナトリウム血症となります(高張性脱水)。このように脱水には3つのタイプがあります。

水だけを飲んだらどうなるか

体内の水分が不足すると、脳にある口渇中枢が刺激され、口渇感が生じます。この際に、真水(塩分を含まない水分)のみを飲んでも口渇感は満たされますが、それだけでは不十分です。もし運動や気温の高い環境下で脱水時に水分だけを補給すると、やがて血管内へ水分が移動します。この結果、体液のナトリウム濃度、特に細胞外液の濃度が薄くなっていきます。細胞外液に最も多く存在するナトリウムイオンはその影響を受け、全身の倦怠感・吐き気・嘔吐などの症状が現れ、さらにひどくなると意識障害やけいれん・昏睡に至ることがあります。以上のような症状を、希釈性低ナトリウム血症と呼びます。

塩だけを摂るとどうなるか

では反対に、たくさん汗をかいたからといって塩を直接舐めるとどうなるでしょうか。また最近では塩分を補給する目的のタブレットも多く市販されています。もし過剰に塩分を補給すると、体が高張性脱水を起こしていると脳が判断し、体から汗をかきにくくしてしまいます。そのため熱が放出されず、かえって熱中症の危険性が高まりかねません。塩を直接舐めるとしても、その摂取量には十分気をつける必要があります。また、塩タブレットを食べる場合も水分を同時にとるよう気を付けなければなりません。水分は適度な塩分と一緒にとることが大切ということですね。

糖分は水分の吸収を促す

多くのスポーツドリンクには糖分が含まれていますが、これは味を美味しくするためだけに配合しているわけではありません。摂取した水分は腸で吸収され体全体へ運ばれますが、糖質は塩分と一緒にとることによって、腸管での水分の吸収を促進する働きがあるのです。腸管には「SGLT1」という栄養素の運び屋のようなものがいるのですが、主要な糖であるブドウ糖は、ナトリウムが同時にあるとSGLT1によって速やかに吸収されます。そして塩分と糖分に引っ張られ水分も吸収されるというのがそのメカニズムです。

出典https://athtrition.com/160718/

糖分は運動時のエネルギー源にもなる

糖質は、運動時のエネルギー源になるという役割もあります。糖質は体内貯蔵量が少なく、数時間運動を継続する場合、約1時間で血糖値が低下し始めます。そこで糖質を含む飲料で、経口的にエネルギーを補給することが望ましく、1時間に30~60gの糖質を摂取すると疲れにくくなります。日本体育協会では、1時間以上の運動をする場合はこのエネルギー補給の点も考慮して、4~8%の糖質を含む飲料を飲むことを推奨しています。スポーツドリンクにおいては糖分と炭水化物はほぼ同量ですので、パッケージの栄養成分表示を見る際には、炭水化物が100mLあたり4~8g含まれているものになります。

だから甘いんですね~。

↑のリンクに代表的なスポーツドリンクの使い方が載っています!

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