PPDのアレルギーより強い場合もある、トリートメントカラー。

こんばんは!
もうすぐ4月ですね〜新元号はどんな感じなんでしょう?
3世代目になる我々はどうすれば良いのでしょう^^
場合によっては次の元号まで見られるのではと期待してます(笑)

さて、今回のテーマはいつ書こうかなと思いながらも、なかなかタイミングが合わずに、
今回に至りました。

まずはこちらをご覧ください。
youtuberのこちらの方、お出かけの前日にトリートメントカラーをかましてトラブったそうです。

実は髪のダメージと皮膚トラブルはあまり相関関係がありません。
髪がボロボロになるほどハイブリーチ可能な薬剤でもアレルギーの不確実性はかなり低いです。
むしろ真っ黒に染まるだけのカラーの方がアレルギーの不確実性はてきめん上がります。

今回のyoutuberさんのキャプチャー見る限り(本人もトリートメントカラーと言ってる)やはりアルカリカラーでは無いように思えます。

トリートメントカラーの系統はまず髪の毛がダメージすることがありません。
髪に塗布後、長時間放置しても髪の毛自体はダメージしてこないのです。
この辺が落とし穴で髪がダメージしない=肌にも悪く無いという理屈に発展しがちです。

実はトリートメントカラーに配合される直接染料系はPPDほどではなさそうですがアレルギーの原因になりそうです。

今回検討した市販毛髪用化粧品中には日本ヘアカラー工 業会の自主基準に含まれていない染毛用色素(HY5及び BB3)を表示した製品(シャンプー2,ヘアリンス2)及び実 際に含有する製品(シャンプー2,BB3)があった.染毛用 色素として使用される色素の中には,強いアレルギー性を 持つことで知られるp-フェニレンジアミン(PPD)と同程度 以上の感作能を有するものもあることが報告されており6), 今回検討した色素では2ANP,4ANP,BB99,BB17,HB2, HR3,HY2,HY4及びHY5はPPDより強い感作能を有すると されている.現在のところ,我が国ではこれらの新規染毛 用色素の危害事例はほとんど報告されていないが,欧米で は数種の染毛用色素について,アレルギーの症例が報告さ れている7-9).今後これらの新規染毛用色素を配合した染 毛料の使用量は更に増加することが想定されることから, その安全性には十分留意する必要があると考える.

東京都健康安全研究センター研究年報より

直接染料は何種類かありますが、今回⬆️の報告書で出てきたのは。。。
塩基性染料・BB99(塩基性青99) BB17(塩基性茶17)
HC染料・HB2(HC青2)HR3(HC赤3)HY2(HC黄2)HY4(HC黄4)Hy5(HC黄5)
に関してPPDより強い感作能を有すると出ています。
(トリートメントカラーに主に使われているのが上記の染料です)

ちなみにIARCが出してる発ガン性リスク一覧では
HCブルーナンバー1がダントツで発がんリスクが高い染料となり、(HC青1)
PPDなど随分下の方に位置します。

なのでまず、気をつけるべきはHCブルーナンバー1です。
この染料だけがグループ2Bに属し、「発ガンの可能性が疑われる」に分類されています。
しかし、環境分野ではガソリンエンジンの排ガスも同グループに分類されていますので、
その辺歩いていれば条件は変わらないのかなとも思いますw
そのほかの染料はグループ3に属していまして「発ガン」に関しては「コーヒー」などと同レベルです。

しかし問題は使用頻度でしょうか?
トリートメントカラーは週に1回以上の使用で効果が実感できるものが多いように思います。(特に白髪染め)
使用頻度がどのように影響していくかはわかりませんが。

今回引用した報告書は2005年のものです。
おそらく、国内でのトラブルがその後に思ったほど増加しないことから静観している状態が続いているのかなと勝手に思っています。
理由としては簡単で、「使用してる人が案外少ない」からでしょうね。
特に参考になるエビデンスは見当たりませんでしたが、それが真実だと思います。

それでは実際にいくつかのトリートメントカラーの成分と比較してみます。
利尻ヘアカラートリートメント

ご存知、超有名な利尻昆布のトリートメントカラーですね、配合染料は。
4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール,HC青2,HC黄4,塩基性青99,塩基性茶16,塩基性赤76,塩基性黄57

グローイングショットカラートリートメント

配合染料塩基性青99、HC赤3、HC黄2、HC青2
こんな感じです。

多分ほとんどのカラートリートメントに不確実性があると思います。

僕の経験では、
その人にダメなものはダメ。
トラブルが起きないカラーを見つけ出して使うのがベストということになります。

例えばオーガニックカラーといえば天然ヘナの系統ですが、ナンバンアイハ(インディゴブルー)はアレルギー起こしやすいんですよね!ヘナで染める時のインディゴのアレルギー問題

このような事から、万人に受け入れられるカラー剤は存在しないと思うわけです。

 

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