原料は同じなんだけど…ホームカラーとサロンカラーの違いを詳しく見てみる。 その1

次がいつかはわかりませんが、数回に分けてホームカラーとサロンカラーの違いを書いていこうと思います。
一体なにが違っていてどのような影響があるのか?
具体的に掘り下げていこうと思います。
もちろん、アルカリカラーのお話です。

◎購入から使用する場所などの「シーン」の違いによる処方設計の思想が違う
まずここからですか?と思われた方も多いとは思いますが、使用「シーン」の違いは
結構重要です。

ホームカラーの場合IMG_2366
・主に自分で選んだカラー剤を自分で使用する。
なので自分がどのような商品を購入したか自覚している。
・使用場所は主に浴室などの狭小空間であることが多い。
・1つの商品として完結している(ほかに必要なモノはない)
機能編
・一般消費者がセルフで使うのが前提の為、混ぜやすい・塗りやすい・流しやすいなどの操作性と塗布ムラが出来ても見えにくい、失敗が少なくなる処方設計が基本。
・臭いが気にならないような快適性を考慮している。

サロンカラーの場合
・サロン(美容師)が購入したカラー剤を美容師が選択してお客様に使用。
なのでお客様的にはどんな商品で染められているのかあまり自覚がない。
・使用場所は普通はサロンなのである程度のゆとりがある空間
・カラー剤のみの販売で、それだけでは染めることが不可能な場合がある。
機能編
・美容師がお客様に使うのが前提で一般的にハケ塗りなのでそのように出来ている。
色味と明るさなどが合理的なカラーチャートになるように設計。

◎処方技術で比較する
常にサロンカラーしている人にはあまり興味がない部分かと思います。
ちなみに、ベース原料はサロンカラーもホームカラーも同じです。

ホームカラーの場合
・1剤のフォーマットが、クリーム状・液状。泡状など豊富。
・塗布時はアプリケーターやハケ・コーム状などさまざまなツールを使う。
・1剤に使われるアルカリは臭いを考慮してモノエタノールアミンなどを使用する事が多い。
・1剤のアルカリ量・低め。
・色調・低彩度  色数・少ない。
・2剤の(酸化剤)ラインナップ・ひとつしかない。
・シリコンなどのコンディショニング成分が多く入っている。

サロンカラーの場合
・1剤のフォーマットは基本的にクリーム状。
・ハケ塗りに適した設計。
・1剤に使われるアルカリはアンモニアが主体。(臭いが強めになるが揮発がいい)
・1剤のアルカリ量・高め。
・色調・髙彩度  色数・豊富。
・2剤の(酸化剤)のラインナップ・複数ある。
・シリコンなどのコンディショニング成分が少なめ。(モノによっては全く入ってない)
(コンディショニングは別で考えるのがサロンカラー)

以上の事がカラー剤の表面的な違いとしてあげられるのではないかと思います。

◎結論としてのホームカラーとサロンカラーの違いは…。

ホームカラーの場合
セルフカラーを前提に塗りやすさと仕上がりのムラ感を目立ちにくくさせ、
狭い空間での施術に不快感が起きにくい設計。

サロンカラーの場合
美容師がお客様の要望に合わせて施術しやすく、
毛質やダメージなど状態にに合わせて独自にチューニングしやすい設計。

と言うことになるのではないでしょうか?
ちゃんと顧客視点で考えられて作られているのですね。
ちなみに「どのようなカラー剤で染められているか自覚がない」の部分はすぐに解消できますよね!染める前にカラー剤を見せるとか、調合の仕方を見てもらうとか、毎回する必要はなくても必要なとき(カラー剤が変わったとき)などお見せすると安心感が増すのでしょうか?
ご意見あったらお待ちしております^^

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